カネトルティアな世界・2

短剣スキルはないけれど

前回の続き。


短剣スキルはないけれど

高いなあ……。

さて、前回の最後に言った通り、「プレイヤー←→プレイヤー」の金の流通に関して。これは主にバザーが当たります。
大金が大きく動くバザー。これもまた、「本当に欲しい人に望みのアイテムが行く確率を上げる」ために必要なコンテンツとなっています。
もしこれがなくなったとしたら、アイテムの流通が大きく滞り、本当に欲しい人に望みのアイテムが行くことが難しくなります。

例えばシルク草。裁縫職人ならいくつあってもいいアイテムです。
しかし武器職人にはほぼ無用の長物です。拾ったところで、アイテム欄を圧迫するだけでしょう。そこで、彼はシルク草をバザーに流します。
武器職人は、シルク草はいらない。裁縫職人は、たくさんいる。
金こそ使いますが、これで裁縫職人はシルク草を欲しいだけ手に入れる事が出来ます。そして武器職人は金を手に入れ、それを次の武器製作費に当てる事ができるようになるわけです。
逆の事も言えます。裁縫職人がプラチナ鉱石を手に入れたらバザーに流し、武器職人はそれを買い取る事で欲しいプラチナ鉱石を手に入れる事ができるのです。

武器防具も同じです。
「封印ガード100%の水のはごろもが欲しい!」
「未錬金の武器が欲しい!」
これらの望みを一気に叶えられるのは、やはりバザーのみです。
無論大金をつぎ込むことになるでしょうが、大金をつぎ込んでいるのは売り手も同じ。そこはギブ&テイクです。


「それでもバザーに出てるいい物は高い。敵が落としてもいいのではないか」
そういう意見も、たまに見かけます。現に、敵がいい武具をドロップするMMOもあるようです。
ですが、それは間違いなく「今まで以上の敵の取り合い」という悪い事態を引き起こします。
ピンクモーモン&トンブレロから始まり、タコメットやバザックス、果ては日替わりのサウルスロード、フォレスドンなど、敵の取り合いは今も続いています。
これに「レアが強力な武具のモンスター」が登場すれば……どうなるかは言うまでもないですね。


「プレイヤー←→プレイヤー」の金の流通。少し変わった?例としては「討伐販売」「ピラミッド初売り」「ダイス賭博」などがあります。
これらはシステムを利用して商売を行い、他のプレイヤーたちから大量の金を手に入れています。
良し悪しはさておき、こういう稼ぎが出てくるのは人間同士の取引がある以上、仕方のない事なのかもしれません。

リーダーの討伐コピーは「皆で楽しめるように」
ピラミッド初の人が確実にブローチをゲットできるのは「最低1つはブローチを持てるように」
ダイスに関しては「コミュニケーションの一つとして」

それらを金儲けとして繋げるのは、全てプレイヤーの思考です。
運営が違う考えを持って出したとしても、プレイヤーが「金儲けに使える!」と判断してしまったら、それは既に金儲けの手段になり、プレイヤーは金を払わざるを得なくなるのです。
カネトルティアと呼ばれる所以は、本当はこういう所からあるのかも知れません。

次で終わりです

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